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2026.04.10

第16回「一番良い素材」が「正解」とは限らない。コストと性能のベストバランスを見極める

 どうもこんにちは。

「とにかく熱に強いフッ素ゴム(FKM)で」 そうご依頼をいただくことがあります。                                    もちろんFKMは非常に優秀な素材ですが、価格もそれなりに高価です。

ある時、詳しく使用環境を伺ってみると、実際にはそこまでの耐熱性は必要ないことが分かりました。                              そこで私たちがご提案したのは、耐油性に優れコストも抑えられる「NBR(ニトリルゴム)」への変更です。

また、**「金属部品を樹脂に置き換える」**ことで、大幅なコストダウンと軽量化を同時に実現した事例もあります。

私たちは、言われた通りの素材で納品するだけではありません。 「本当はどこまで性能が必要か?」を一緒に考え、                      時にはあえてグレードを下げる(適正化する)ことで、お客様の利益に貢献する。これも会津ゴム工業の大切な役割だと考えています

2026.03.30

ブログ第15回「たかがバリ、されどバリ」。製品の品位を決める最後のひと手間

 こんにちは、会津ゴムです。

プラスチックやゴムの成形品には、どうしても「バリ」が発生します。                               金型の合わせ目からはみ出した、薄い膜のような余分な部分です。

多くの現場では、バリ取りは「おまけの工程」と考えられがちです。しかし、会津ゴム工業の考え方は違います。

例えば、医療機器や精密機器の部品。 コンマ数ミリのバリが残っているだけで、組み立て時に引っかかりが生じたり、        最悪の場合は異物として脱落し、機械の故障を招くことさえあります。

私たちは、成形が終わった後の「二次加工」を、製造と同じくらい重要視しています。アクリルのヘリサート加工で下穴を微調整した時のように、バリ取りも素材や形状に合わせて、最適な道具を選び、一つひとつ丁寧に仕上げます。

お客様から「会津さんの製品は、届いてそのまま気持ちよく使える」と言っていただけること。 その言葉の裏側には、検品台での地道な、しかし妥協のない「ひと手間」があります

2026.03.24

ブログ第14回【実録】アクリル板×ヘリサート。割れやすい素材を「微調整」で追及の話

 こんにちは、会津ゴムです。

「アクリル板にヘリサート(ねじ込みインサート)を。でも、1箇所も欠け(クラック)は許されない」

先日、そんな痺れるようなご依頼をいただきました。アクリルという素材は透明で美しい反面、衝撃や圧力に弱く、加工時にピシッとひびが入りやすい「強情な」性質を持っています。

一般的な加工業者なら「ある程度の欠けは仕様です」と言ってしまうような場面。ですが、お客様が求めているのは「完璧な品質」です。

私たちは諦めませんでした。 今回、私たちが取った対策は**「0.01mm単位での下穴径の微調整」**です。

マニュアル通りの下穴では、ヘリサートをねじ込む際の圧力が強すぎてアクリルが悲鳴を上げます。かといって広すぎれば強度が足りない。 何度もテストを繰り返し、その素材・その厚みに最適かつ「欠けが出ない」絶妙なラインを見極めました。

品質に対する追及は製品ごとに違ってきますので終わりがありませんね。

そこがもの作りの醍醐味だとも思います。

2026.02.12

【第13回】「10個だけ作りたい」を叶える工夫。小ロット生産で金型費用を抑える3つのアプローチ

「新しいアイデアを試したいけれど、金型代に100万円は出せない……」 私たちが最も多くいただくご相談がこれです。 大手メーカー様では敬遠されがちな「超小ロット」ですが、会津ゴム工業では以下の3つの手法を使い分けて形にしています。

  1. 簡易金型の活用: 数千〜数万個を打つ鋼材の金型ではなく、アルミ型やカセット型を提案します。これにより初期投資を大幅に削減可能です。

  2. 真空成形と切削のコンビネーション: 形状によっては、型を必要としない「切削(削り出し)」や、型代が安い「真空成形」の方が、トータルコストが安くなる場合があります。

  3. 二次加工の社内一貫対応: 成形後の穴あけや切断を自動化せず、あえて職人の手作業で行うことで、専用の抜き型を作らずにコストを抑えることができます。

「とりあえず10個だけ。でも精度は譲れない」 そんなわがままな(笑)ご相談こそ、私たちの腕の見せ所です。 図面がなくても、イメージ図や現物があれば検討可能です。まずはお気軽にお声がけください。

2026.01.28

【第12回】素材選び⑥:PEEK(ピーク)はどんな時に使う?

 こんにちは。会津ゴム工業です。

最後は PEEK(ピーク) の簡単紹介です。

PEEKの特徴

  • 耐熱性が非常に高い

  • 耐薬品性も抜群

  • 医療・半導体分野で使用される

注意点

  • 材料コストが高い

  • 必要な場面は限定的

「ABSやPBTでは不安」という時の最終候補になる素材です。

当社ではPEEKの成形加工ももちろん可能です。

2026.01.28

【第11回】素材選び⑤:ナイロン(PA)の使いどころ

 こんにちは。会津ゴム工業です。

今回は ナイロン(PA) です。

ナイロンの特徴

  • 強度が高い

  • 摩耗に強い

  • 機構部品によく使われる

ギアや摺動部など、動く部品 に向いています。

注意点

  • 水分を吸いやすく、寸法変化に注意

「丈夫さ重視」のときに選ばれる素材です。

2026.01.28

【素材選び番外編】ポリカーボネートの弱点を補う「ハードコート」

 こんにちは。有限会社会津ゴム工業です。

今回は第10回で触れた ポリカーボネート(PC)に施すハードコート処理 についてご紹介します。

ポリカーボネートの特性

ポリカーボネートは

  • 衝撃強度が非常に高い

  • 割れにくい
    という優れた特性を持つ一方で、
    表面が比較的柔らかく、擦り傷が入りやすい という弱点があります。

ハードコートとは?

ハードコートとは、ポリカーボネート表面に
硬質なコーティング層を形成する処理です。

これにより、

  • 表面硬度が向上

  • 擦り傷がつきにくくなる

  • 外観の劣化を抑えられる
    といった効果が得られます。

こんな用途に使われています

  • 機械装置ののぞき窓

  • 歯科・医療機器の透明カバー

  • 保護カバー・安全カバー

「割れにくさ」と「傷つきにくさ」を両立したい場合 に選ばれる仕様です。

注意点

  • ハードコートは万能ではなく、使用環境によっては効果に差が出ます

  • コストは未処理PCより上がります

そのため、用途や使用条件を確認したうえでの選定が重要です。

まとめ

ポリカーボネートにハードコートを施すことで、
PCの強みを活かしつつ弱点を補うことが可能になります。

会津ゴム工業では、用途に応じた素材・表面処理のご相談にも対応しています。
「透明性」「耐衝撃性」「耐傷性」のバランスでお悩みの際は、ぜひご相談ください。

2026.01.27

ブログ第10回 素材選び④:透明樹脂(アクリル・ポリカ)

 こんにちは。会津ゴム工業です。

今回は 透明樹脂 の代表2種をご紹介します。

アクリル(PMMA)

  • 表面硬度が高い

  • 傷は比較的つきにくい

  • 割れやすい(衝撃に弱い)

  • 透明度が非常に高い

    展示用カバーや外観重視の用途に向いています。

ポリカーボネート(PC)

  • 素材が柔らかめ

  • 傷がつきやすい

  • 衝撃に非常に強い

  • 割れにくい

    防護カバーや機械窓など、安全性重視の用途で使われます。

2026.01.13

ブログ第9回 素材選び③:塩ビ(PVC)の良いところ

 こんにちは。会津ゴム工業です。

今回は 塩ビ(PVC) について。

PVCの特徴

  • 加工しやすい

  • 耐候性が良い(屋外OK)

  • 価格が安定している

  • 接着可能

カバー、保護部品、建築用途など幅広く使えます。

注意点

  • 高温には弱い

  • 薬品によっては変色の可能性あり

    しばらく材料の簡単紹介続けていきます!

2026.01.13

ブログ第8回 素材選び②:PBTってどんな素材?

 こんにちは。会津ゴム工業です。

今回は PBT(ポリブチレンテレフタレート) のシンプル紹介です。

PBTの特徴

  • 強度が高い

  • 寸法の安定性が良い

  • 耐熱・耐薬品性がABSより強い

歯科部品や自動車部品など、精度が必要な部品 によく使われます。

注意点

  • 透明性はない

  • 一般樹脂より少しコスト高

とりあえずではなく用途がはっきり決まっているときに力を発揮する素材です